こんにちは
当HPの担当獣医師から回答が来ましたので送付します。
以下が担当獣医師の回答です。
ご参考にされて下さい。
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今回の経過をお読みしてもろもろの問題点を見つけました。
まず、飼い主さん側にも大きな問題があると思います。
二週間ごとに発情徴候がある、ということですからこれは明らかに異常です。
このような異常発情は多くの場合子宮や卵巣の異常を示唆しています。
そのような状態が始まった時期から子宮蓄膿が進行していたと思います。
そして子宮蓄膿症があると循環不全と毒血症で腎不全を引き起こします。
気がついた時点できちんと検査を受ける必要があったと考えます。
そして、腎不全下での子宮蓄膿症の手術を行う慎重さを求めなければならなかったと考えます。
そしてこのようなリスクが出てくるので若いうちに不妊手術を行うべきであったと考えます。
獣医師は飼い主さんの申し出がない限り勝手に検査をすることはあまりないでしょう。
特に健康体であれば間違っても検査を勝手に行いはしないでしょう。
健康状態について依頼した病院に話をしていないのも問題だと考えます。
また、日頃のかかりつけの動物病院、獣医師を作っていないことも今回のことを引き起こした原因のひとつではないかと考えます。
次に、獣医師側の問題ですが、やはり、術前検査の必要性や手術には危険性が伴うことの話をすべきでした。
そこが最大の問題です。
通常の不妊手術では問題にならないようなことでも病的状態では即悪化につながります。
手術を行った獣医師の問題点は健康状態を把握せずに麻酔をかけたということになると思います。
子宮蓄膿症の手術は死亡率は10%ぐらいある手術です。(犬の場合)
ですから、もし術前にわかっていたならばある程度の予防的処置をとることも可能だったかもしれません。
子宮蓄膿症は発見すれば即、手術を行うものです。
放っておいても良くなる病気ではないです。
以下、頂いたメールの質問に関してして回答いたします。
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手術に関しての説明は私の方からしませんでしたが、獣医からもありませんでした。
獣医というのは、飼い主が何も聞いてこなければ何も説明しないのですか?
そーではないですよね?
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(担当獣医師回答)
そういう先生もいます。
ただし、私はそれは良くないと思いますが、案外無口な獣医師も多いようです。
口は災いの元と思う人もいますから。
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なぜ私が安全性を問わなかったかというと、A獣医の女性が簡単な手術ですからと
言っていたからです。
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(担当獣医師回答)
基本的に健康体であればそんなに問題が起きる手術ではないですが、麻酔に関して確
実に安全な麻酔などは存在いたしません。
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猫を飼っている知人などにも相談をし、手術をすることにしました。
預けることを決め、その間に手術をしてもらいたいと言うことは電話でのやりとりで
した。
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(担当獣医師回答)
手術のときは近くにいたほうがいいとは思います。
人の開腹手術で保護者が遠く離れていることはなかなか考えられないと思いますが。
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私が飼い主として、もっと獣医にいろいろと説明を問わなければいけなかったので
しょうか
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(担当獣医師回答)
はい、私はそう考えます。
結果を受け止めるのは飼い主さんですから。
安全に行えるようにいろいろ質問すべきでした。
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死後病理解剖に出したところ、慢性腎不全でした。
慢性の膀胱炎もあり、子宮蓄膿症ということもわかりました。
術前に血液検査をしてればこんなことにならずに済んだのではと思います。
獣医も術前に血液検査を行ってくれれば手術をしなかったのではないかと思います。
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(担当獣医師回答)
術前検査を行って何らかの病気を発見したのであればそれの治療を行うのが筋であり、
子宮蓄膿症が発見されれば慎重に手術を行うべきだったと思います。
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A獣医では術後嘔吐が続く私の猫に対して、ストレス性の胃炎と診断。
その後胃炎と診断したわりには、炎症を抑える薬を投与せず脱水症状にならないよう
にと‘ソルデム’投与
まだ嘔吐が続く私の猫に対して血液検査実施(私が迎えに行く日の朝)腎不全と診
断。にもかかわらず、薬は前日とまったく同じもの。
適切な処置をしてもらえてはないのでしょか?
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(担当獣医師回答)
基本的に腎不全は点滴を行うぐらいしか方法はないです。
ですからそんなに間違ったことは行っていないと思います。
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それによってどんどん症状が悪化し死に至るという最悪な結果になったのではないの
でしょうか?
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(担当獣医師回答)
処置がまずかったから悪化したということはないでしょう。
その状態であればどのような処置を行っていても腎不全の進行は止めらなかったと考えます。
人の医療においても 術後腎不全は発生しています。
ただ人の場合は透析が簡単に行えますから、命を失うまでには行かない場合が多いです。
獣医療過誤相談室担当獣医師
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以上が獣医療過誤相談室担当獣医師からの回答です。
頂いたご相談などのお話には、具体的に術前に血液検査をやったかやらなかったかの点が不明瞭なのですが、
結局、手術前にはやらなかったということなのでしょうか?
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この時A獣医の女性から「高齢の場合は術前に血液検査を行ってからやります。
4,000円かかりますが飼い主さんによってはやらない方もいらっしゃいますよ」
という説明はありました。
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とありますが、結局のところ実際はどうだったのでしょうか?
手術後に状態が悪くなって、お迎えに行く日の朝に初めて血液検査をして
腎不全ということが発覚したということなのでしょうか?
そして、獣医師に手術などの相談をした時に、
「更に発情が多くなり2週間おきに鳴くようになってしまったので、・・・」
というお話は獣医師にされませんでしたか?
動物病院などに行かれると、最初に問診などを行い、状態や気になることなどを問診表に記述したり、
それについて獣医師から質問などがあると思いますが、それらの問診は全く無かったのでしょうか?
獣医療過誤相談室・すみれHP管理人 野上さやか