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獣医療過誤相談室へ届いた相談の中で、解決した事例からご紹介させて頂きます。
現在抗争中、まだトラブルが解決していない事例については、解決後の掲載となります。

獣医療過誤相談 事例10

(相談者 東京都 女性A様)

初診で膀胱炎と診断された犬がわずか3週間で死亡。
異様に膨れ上がった膀胱。
最後は腎不全という診断。
急性腎不全の疑問も・・・
適正な診断、適切な処置で救命出来なかったのでしょうか?



これが獣医医療過誤に値するのかはわかりませんが、うちの犬は初診で膀胱炎と診断されてから3週間でこの世を去りました。
最後は腎不全という診断でしたが、医師も急に逝くとは思わなかった、と私たちに言ったのです。
経緯を簡単に下記にまとめます。

1月21日(金)
 症状:朝3回吐く
 おしっこの出が悪い。
 ご飯を食べない 初診→血液検査
 腎臓の数値は問題なし。
 医師は膀胱がかなり大きいので驚いた様子。
 いったん病院の外でおしっこをさせて戻った所、
 膀胱が縮んでいないのでなぜだろう?
 という医師からの発言あり。
 顕微鏡で菌が見えるので膀胱炎と診断される。
 膀胱が収縮する機能が弱まっているのかもしれない、
 と膀胱を収縮させる薬を処方された。
 食べていないと説明すると点滴を少ししてもらった。
 膀胱炎なので、薬を飲ませて一週間後に
 尿だけ持ってきてくれと言われる。
 特に心配はないので大丈夫でしょうということだった。

1月22日(土)
 おしっこの出は変わらず。食べない。ぐったりしている。様子を見る。

1月23日(日)
 様子がおかしくなってくる。自分で起き上がることも出来ない。
 よだれをたらし、震えがとまらない。体温が低い。
 脱水症状を起こしている様子。
 至急病院へ連れて行くと膀胱が破裂寸前まで大きくなっていた。
 すぐ尿を抜き、緊急入院。

1月24日(月)
 お見舞い。栄養剤と薬を点滴している。
 医師から膀胱が広がりすぎてぶよぶよになっていると伝えられる。
 この先自分で尿をするのが困難になるだろう、
 時間はかかるがこれから膀胱収縮する薬を飲んで、
 尿を抜いて縮めていくしかないという。

1月25日(火)
 退院するが、また同じ症状になる。 尿が出ない、食べない、
 自分で起き上がることも出来ない、
 よだれをたらし、震えがとまらない。
 そして入退院を繰り返す。

2月のはじめ
 腎機能障害と診断される。(血液検査での腎臓の数値から)
 そこで初めて腎臓は機能を失うと治療法がないと知らされる。
 今は生死に関わる状況でもないが、
 腎臓障害になると年単位で寿命は縮まるという話がある。

2月9日(水)
 症状が悪化し再入院

2月10日(木)
 病院休みなのでまた尿が溜まって毒が回っている様子。

2月11日(金)
 様子がおかしくなってくる。
 自分で起き上がることも出来ない。
 よだれをたらし、震えがとまらない。
 少しの水も吐く。
 再入院。

2月12日(土)
 病院はお休みなのでお見舞いは出来ない。
 医師が朝と夜の3時間は病院へ様子を見に来てくれるというが
 これまでの病院の対応から不安を感じる。

2月13日(日)
 朝方亡くなったと8時30分頃病院から連絡が入る。
 既に死後硬直が始まっていた。
 医師からの説明 腎不全だという。
 腎臓の数値はこれまでで一番悪かったという。
 体温も低かった。
 昨日の夜までは自分で起き上がれるほどだったから
 まさか亡くなるとは・・・

私達の疑問
初診の際になぜ医師からみて驚くほど膀胱が大きかったのに
(しかもおしっこを一度させてきてそれでも膀胱が縮まらなかったのに)
その場で尿を抜くなどの処置をしてもらえなかったのか?
尿がそれだけ溜まれば尿毒症がおきて腎臓がやられてしまう危険性を なぜ知識のない家族に伝えてくれなかったのか?
そして腎臓が一度昨日を失えば治療法がないことを伝えてくれなかったのか?
もし伝えてもらえていればおしっこの出をもっと注意してみて、少しでも出が悪ければ 次の日にすぐおしっこを抜きに行っただろう。
または、おしっこを初診の際に念のため抜いてくださいとこちらからお願いできただろう。
(おしっこの出が悪いのは膀胱炎だから仕方ないと見ていたため、2日間様子を見てしまったことによって 膀胱が破裂寸前までいってしまった。よって、腎臓の機能がだめになった)
腎臓は一度機能を失えば、動物の場合死を待つのみ(人工透析や腎臓移植もない) とわかっていて、なぜもっと慎重に膀胱炎以外の処置をしてくれなかったのか?




この子の自律排尿(自分でおしっこをしている状態)はあったのでしょうか?

膀胱のアトニー(しびれ)や尿道の閉塞などがある場合に、しばしば尿の淋滴といって たらたらと尿がたれるだけになっている場合があります。
膀胱は大きくなっていたということからは、この子の問題は排尿障害であると考えます。

そうすると後は尿路が確保されていたのかどうかがポイントになります。

もしも尿路が結石などで閉塞していたのであれば(未確認でもミスですが)獣医師にはこれを確認する義務があった可能性が高くなります。
通常はカテーテルをペニスや外陰部から逆行性に挿入します。
他には超音波検査装置があれば膀胱頚部(膀胱から尿道への出口)をエコーで確認することによって尿道の拡張があるようだと、どこか後ろのほうで尿道に閉塞部がある可能性が示唆されます。

ただし、まれに尿路の腫瘍で尿道は開いているにもかかわらず排尿障害がある場合があります(移行上皮癌が多い)。 この場合には、たとえ早期に診断が付いても予後は悪いことが多く、獣医師に責任は無いことも考えられます。

獣医療過誤相談室アドバイザー獣医師




犬種は何でしょうか。
結局、尿道にチューブは入れていないのでしょうか。

おしっこの出が悪いという主訴の時は、
1.出ているんだけど、残尿感があって頻尿
2.尿道などに何かあって出せない
というのが有力候補です。

膀胱炎は1で、膀胱は小さく見えます。
今回の症例は膀胱炎という診断ですが、
理屈から言うと、出せないからたまっているということで2の可能性があります。
尿道にチューブを入れて、膀胱にはいるかどうかを確認し、
途中で石などに触ったら手術を考慮します。

それをしていないのなら、「するべきことをしていない」医療ミスである可能性があります。
とここまで書いてよく読み返すと、
23日に尿を抜いているのですか。
チューブを入れられたのでしょうか。入ったのなら尿道結石ではないのかも知れませんね。

腎不全は、死ぬ可能性の大いにある病気です。
やむを得ず腎不全になり、死んだのなら医療ミスではありませんが、
そこに至るまでに「すべきことをしたのか」ということが分かれ目になると思います。
「腎不全は死ぬ可能性がありますよ」ということを伝えていない説明責任不履行の可能性もあります。
何か新しい情報があったらお教え下さい。

獣医療過誤相談室アドバイザー獣医師




獣医師の診断やお話の中に、「膀胱炎」以外に尿路閉塞を伴っているというような話はありませんでしたか?
(神経 機能的・腫瘍・尿路結石・尿道炎・生殖器の異常(前立腺・膣など)・・・)

それから犬のオス、メスはどちらでしょうか?

それと気になりましたのは「腎臓の数値は問題なし」「血液検査での腎臓の数値から」「腎臓の数値はこれまでで一番悪かったという」などと数値に関する情報が無いのですが教えてもらってないのでしょうか??

獣医療過誤相談室アドバイザー獣医師




膀胱炎と診断されて三週間でなくなったということですが、
経過を読ませていただいていると単純な膀胱炎とは考えづらいものがあります。
コメントをする前に少し質問させてください。
まず、ワンちゃんの年齢と性別、そして室内か外か、
それから日常の食事内容、その他の疾患がなかったかどうか?
去勢不妊の有無それに 尿検査で結晶があったかどうか。
血液検査の値 後ろ足がきちんとして歩いていたかどうか?

などを教えていただけると助かります。
それとそのワンちゃんの性格などもお願いします。

それから、経過だけを追うとどうしても不信が渦を巻いてしまいます。
しかし、その場その場の判断の積み重ねなのであとから思えばああだったとかこうだったとかはあまり意味がないのです。

単純な膀胱炎ではないような気がします。
膀胱アトニーを起こしていたかもしれませんし、
結石による閉塞があったのかもしれません。
神経系の問題で排尿できないのかもしれませんし、
排尿できないことで結果的に腎不全になったのでしょうが、
それはなぜ排尿できないかにかかってきていると思います。
そして、完全に出ない状態であれば3週間も生存しませんし、
ほかになにか異常がありそうですね。

獣医療過誤相談室アドバイザー獣医師




今回の問題は、明らかに医療過誤ではないか?というより、誤診だったのでは?思い ます。
初診の時点で、尿の出が悪いし、外で排尿させても膀胱が縮んでいなかったのなら カテーテルを入れて出すべきでしょう。
レントゲンや血液検査の結果を教えていただけると助かりますが、
尿閉を放置した事により腎不全になり、尿毒症を起こして亡くなったと推測されます。
尿閉の原因が結石だったのか?膀胱自体に異常があったのか?腫瘍などの障害があったのか?
解剖してみないと分から無いと思いますが、明らかに手順を誤っていたかと思います。

獣医療過誤相談室アドバイザー
動物病院経営兼動物看護士




お返事ありがとうございます。
質問していただいた事に答えていきたいと思います。

オス(去勢してません)
雑種
9歳
室内犬
食事:
ドライタイプのドックフードやしばしば人間の食事(肉や魚、お菓子)

性格:
警戒心が強く、家族以外には良く吠えます。寂しがり屋です。

Q 獣医師の診断やお話の中に、「膀胱炎」以外に尿路閉塞を伴っているというような話はありませんでしたか?

初診ではそのような話は全くありませんでした。ただ膀胱炎であろう、といわれただけです。
カテーテルも入れていません。
ただし、膀胱が大きいと驚いていました。
外でおしっこさせた後にも膀胱が縮んでいなかったのでおかしいな、と話していました。

カテーテルを入れたのは2回目に診てもらったときで、膀胱が破裂寸前でした。

その状態になってから初めてカテーテルを入れたときに、一部カテーテルが通りにくくなっているので何かあるかもしれない、と言ったのです。
それからレントゲンを取ってみましたが、何もなく、つまりは解消されたということでした。

Q それと気になりましたのは「腎臓の数値は問題なし」「血液検査 での腎臓の数値から」「腎臓の数値はこれまでで一番悪かったという」などと数値に関する情報が無いのですが教えてもらってないのでしょうか??

初診のときには血液検査の結果を手渡されました。結果は以下になります。

白血球 28000(異常値といわれました)
PCV 43.8
Hb 14
PLT 36.8万
腎臓
BUN 17
肝臓
TP 7
T-Bil  0.2以下
GOT  16
GPT 51

Glu 126
T-Cho 192

それ以降の数値は渡されていないのでわかりませんが、 腎臓の数値が上がったり下がったりでした。
入院をして点滴した直後は数値は良くなっていると話がありました。
そのときは少しだけ食べました。
しかし退院をして家に戻るとすぐにまたおしっこが溜まり、体に毒が回りぐったりして、また入院というのを 3,4度繰り返しました。
最後の入院時にはおシッコがそんなに溜まっていないのにぐったりしていました。

Q この子の自律排尿(自分でおしっこをしている状態)はあったのでしょうか?

ありました。
ただし、おしっこの出はよくなかったです。
それは医師にも初診から伝えてありました。
初診のときは 膀胱が大きいといいながらカテーテルを入れることもなく、そのまま膀胱を収縮する薬を出しておいたということで帰りました。
初診では、排尿障害ということには一切触れていません。

Q 尿検査で結晶があったかどうか。

わかりません。

Q 後ろ足がきちんとして歩いていたかどうか?

きちんと歩いていましたが、初診以前から下半身を触ると嫌がりました。
それも医師に初診で伝えてありました。
毒が回ってからは立ち上がれなくなっていました。




BUN 17 は正常値(〜30)ですね。
カテーテルがコツコツ当たったということは、不完全閉塞だったので、 腎不全までは至っていなかったのかも知れません。
レントゲンでは尿道結石は見切れないこともしばしばです。

可能性としては、膀胱炎を併発して、今まで不完全閉塞だったのが完全閉塞になり、急性腎不全となって死亡した、というのが否定できません。
手術すべきであったかどうかは何とも言えませんが、膀胱炎で死ぬことは通常考えにくいですね。

おしっこしてたのも、自分でしていたと言うよりは、膀胱がパンパンになって、膀胱内圧力が高まった結果、尿道圧を超えたために、ぽたぽたと溢出性(しょうがなしに出るような感じ)の尿排出になっていたのかもしれません。
膀胱炎だけでは白血球はそこまで増えることはまれなので、たまった尿の影響で、腹膜炎をおこしていたのかも知れません。

獣医療過誤相談室アドバイザー獣医師




レントゲン検査で結石が映っていなかった。

レントゲンに映らない、または映りにくい尿路結石がありますので、この検査だけで尿路結石が無いとはいえません。
初診時の血液検査結果からは腎臓の数値は正常です(クレアチニンが測定されていませんが)ので、やはり排尿障害があってだんだんと状態が悪くなっていったように感じます。
もしも膀胱の麻痺があったのであれば、例えば尿道カテーテル(尿道に通した管)を留置するなどしながら尿を溜めさせないで膀胱の痺れが取れるのを待つ場合もあります。
尿路の狭窄や神経異常で排尿障害がある場合でも、ある程度の自律した排尿が見られる場合があります。
ただし、この場合には線の細い尿を時間をかけてタラタラと排尿することが多いと思います。
後駆に痛みがあり、排尿障害を伴っているとすると、仙骨神経の障害(腰椎の後ろ)を疑います。
例えば、
1、馬尾症候群といって第7腰椎と仙骨の間で神経を圧迫する病変がある場合
(脊椎が不安定で反応性に骨が出来てしまい圧迫が起こったりする)

2、骨盤内容に圧迫を伴うような腫瘤が形成されている場合
(前立腺の肥大や腫瘍、仙骨を侵すような腫瘍、針などの異物が骨盤部で直腸を穿孔し膿瘍を形成している《経験があります》)

3、事故などの外傷で仙骨神経に障害が生じている場合などが考えられます。
カテーテルは通ったけれども排尿がうまくいかなかったことからは以上、いろいろな可能性があります。

獣医療過誤相談室アドバイザー獣医師




獣医療過誤相談室の野上です。

ゆうべ、獣医師からわんちゃんの件で電話があって色々話しました。

初回のBUNは正常値。BUNとは腎臓の負荷を判断する数値項目です。

単なる推測に過ぎないことをあらかじめ承知して頂きたいのですが、もしかしたら「前立腺肥大症」で大きくなり過ぎたのが重くなり、下に落ちて来てそれがレントゲンで見たら膀胱炎に見えたのではないか?という話もありました。
前立線癌も疑えるのでは?と言っていました。

癌ならレントゲンで見えるのでは?と聞いてみたんですが、骨に被れば見えないこともある、、とのことでした。

でもその場合、触診すれば大抵分かるが、もしかしたら触診をしなかったか、他の可能性としてこのわんちゃんが肥満だったために触診しても分からなかったかも、と言っていました。
飼い主さんに犬は肥満では無かったか聞いてみて欲しいということでしたので、質問します。

わんちゃんの体重は何キロでしたか?
特に肥満の状態ということはありませんでしたでしょうか?
また診察時に獣医師は触診をしていましたか?
それともただレントゲンを見ただけで状態を判断していた様子でしょうか?

最初のBUNは正常値、それが3週間で悪化したとしたら、急性腎不全。
慢性腎不全と違って、急性腎不全の場合は、適切な救命処置を施せば、比較的救命出来る可能性が高いそうです。

また、犬が背中に触られるのを嫌がっていた、ということで、ヘルニアの存在も疑われ、神経に異常があったかも、と言ってます。

ヘルニアや他に神経的な症状などについて思いあたることはありませんか?

獣医療過誤相談室 野上さやか



返信ありがとうございます。

体重は8キロくらいです。
やせているか普通の体系だと思います。

ヘルニアや神経的な症状はないと思います。
以前から左足を触られるのを少し嫌がることはありましたが。

初診時に獣医師は触診をしていましたが、膀胱が大きいと言っていただけです。

適切な救命処置とはどのようなものなのでしょうか?

治療といえばカテーテルでおしっこを抜いて点滴をしていただけでしたが、それ以外に何かあるのでしょうか?
いまさら何を言っても犬は戻らないのでこのような事を聞いても苦しいだけなのですが・・・

レントゲンを取ったのは膀胱が破裂しそうになってからです。
初診では取っていません。
下半身全体に肥大した膀胱がうつっていました。私たち素人からみてもありえない大きさでした。




肥満ではなかったのですか。
そうすると触診できない大きさではないですね。
ならばやはり膀胱が大きかったのでしょうね。
ではなぜ大きかったのかや排尿障害があったのかを考えないといけないのですが、やはり、単純な膀胱炎だけでなかったのでしょう。
前立腺癌なども候補にあがってきてしまいますす。
それと膀胱無力症でしょうか?
治療としては、もし癌ではなければ点滴をしてカテーテルで膀胱に尿がたまらないようにしてひたすら頑張るしかないのかもしれませんでした。

獣医療過誤相談室アドバイザー獣医師




尿路の腫瘍は可能性があります。
移行上皮癌(膀胱、尿道に出来ます)にせよ前立腺癌にせよ排尿障害を伴いますので、この子の症状に一致した病気を起こす可能性はあります。

肥大症では通常排尿障害は起こしませんから前立腺疾患であれば腫瘍の可能性が高いと思います。

診断は、異常があるかないかだけであれば、超音波で比較的容易に異常の判断は可能です。
癌かどうかの診断は皮膚からの針吸引で行うか、開腹手術をして切除生検をするかですがそれほど単純にはいかないこともあります。

後駆の痛みからは、(もしも歩行は正常であったのであれば)椎間板ヘルニアよりも馬尾症候群の方が疑わしいと思います。

獣医療過誤相談室アドバイザー獣医師





このワンちゃんも、解剖してみないと分かりませんが排尿障害の原因が何であれ、出ないならカテーテルを留置する必要がありましたね。
便秘と違い、尿は48時間出ないと死亡原因になりますから、そのくらい獣医ならわかるはずです。
初期の血検の結果が白血球以外、正常な事から、やはり、適切な治療を受けれなかった上の死だと思います。

確かに、初診の時点では、検査データーから膀胱炎と判断しても仕方ありませんが、溜まっている尿を全て抜き取る処置が必要だったと思います。
その後、排尿の確認をさせ、その都度、人工的に排尿させて、その原因を突き止めるべきでしたね。

残念ながら、この件は、医療過誤だと思えます。

獣医療過誤相談室アドバイザー
動物病院経営兼動物看護士




野上です。

今回の場合に限らず、医療過誤は医師本人で無い限りは原因について確定的なことは言えませんし、場合によっては本人でさえ分からないこともあります。
論証に必要なレントゲンや詳細なデータが無いのであくまでも可能性を論じるだけになりますが、色々なお話から、初診時から単なる「膀胱炎」だったとは言い難く、その後、症状が改善しないことから、下した診断について診断の見直しをすべきだったように思えます。

今回、わんちゃんについてご意見を出して下さっている獣医師の先生方4名と獣医療関係者1名。
飼い主様のメールによる簡単な情報ではありますが、皆さん、単なる「膀胱炎」だったとは思い難く、膀胱炎だったとしても背景に他の病気があった、あるいは何か別の病気を併発していたことを考慮されています。

勿論、結果論ですので、全て今更のお話ですし、後からだから色々考えられる、ということもあるのですが、もし、今回の獣医師が初回の診断、もしくは初回の診断を誤ったとしても、状態を見ながら診断の見直しをしていたらもしかしたら、救命出来た可能性もあったのでは無いか、ということです。

単なる「膀胱炎」とは思えないがわからない、どうして良いか分からないのであれば、大学病院などを紹介するなどしていればもしかしたら原因が把握出来、救命できた可能性もあります。

初回の血液検査では腎臓の状態を表す数値は正常です。
ということは、治療の経過の中で、必要な処置がされなかったことにより尿が適切に排泄されず尿毒症を引き起こしそれが腎臓を悪化させ、腎不全で死に至った、とも考えられます。

尿をカテーテルで抜いた後の膀胱の状態から、もう少し診断について考慮、見直しをすべきだったと思います。

今回ご回答頂いたアドバイザー獣医師4名と獣医療関係者からのコメントを総合しますと全員一致して、単なる膀胱炎では無かった、だろう、ということ。
もし、単なる膀胱炎では無い、ということを考慮に入れた対応、適切な処置が施されれば救命出来た可能性があることを示唆しています。

勿論、病理解剖をしたわけではありませんので確定的なことは言えませんのであくまでも可能性を論じるだけに留まりますが、診断ミスに起因する医療過誤の疑いがある、と思います。

残念です。わんちゃんのご冥福をお祈り致します。

獣医療過誤相談室 野上さやか



返信ありがとうございました。
このような結果になり、毎日苦しいばかりです。
法的措置をとる場合は弁護士に相談する必要があると思いますが、それに関して何かアドバイスがあればいただけますでしょうか?



野上です。

ご無念をお察しします。

医療過誤の疑いはあるのですが、わんちゃんのご遺体などの解剖をされていないようですので、疑問を立証するのは非常に困難かと思いますが、もし今後なにかしらの法的措置をお考えでしたら、ご支援頂いている弁護士さんをご紹介致します。

法律相談、もし相談の上、勝訴の見込みがあり訴訟ということであれば代理人をお願いすることも可能です。
当サイトの獣医療に関する問題は獣医師が無料でお引き受けしますが、法律相談は有料となっています。 30分5000円です。
もし相談なさるのであればご紹介致します。

万が一、訴訟ということになった際にはカルテ、レントゲンなどの資料が必要になりますが、飼い主が直接動物病院に出向くと拒否される場合があります。
人の医療でもそうですが、現状、カルテは医者のものという認識がまだ主流です。
そしてカルテや資料の提供を強制出来る法律はありません。

ですので必要な場合は、「証拠保全」の手続きをお取りになった方が安全です。
この法的手続き無く飼い主が出向いた場合、拒否は勿論、後々のことを考えて警戒されて改ざん、あるいは破棄されてしまうことが非常に多いです。
その後、証拠保全をしても、書き換えられてしまった後は余計に不利になります。
どうか慎重になさって下さい。

獣医療過誤相談室 野上さやか

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